警備業法の苦情処理とは?苦情処理簿の記載項目・対応方法・立入検査対策を解説【2026年版】
警備業務では、警備員の態度や交通誘導、身だしなみ、契約内容などについて、依頼者や施設利用者、周辺住民などから苦情が寄せられることがあります。
こうした苦情は、単なる「クレーム対応」として処理するのではなく、警備業務の適正な運営や再発防止につなげるための重要な管理情報として扱う必要があります。
特に警備業者は、苦情を受けた場合に適切に対応するとともに、必要な事項を記録し、社内で適切に保管・管理することが重要です。
営業所ごとに苦情の受付方法や処理担当者を明確にしておけば、苦情発生時にも対応が属人化しにくくなります。
本記事では、警備業法における苦情処理の基本から、苦情処理簿の記載項目、立入検査で確認されやすいポイント、苦情対応の流れ、指導記録の作成方法、実務で使える様式・テンプレートまで、2026年時点の実務を想定して整理します。
警備業法における「苦情処理」とは?
警備業務に関する苦情を受けた場合、警備業者はその内容を放置せず、事実関係を確認したうえで適切に対応することが重要です。
警備業法や関係する施行規則などの法令を確認するとともに、自社で定めた業務手順や社内規定に沿って処理できる体制を整えておくことも大切です。
苦情処理の目的は、単に申出者へ謝罪することではありません。
苦情処理で重要な3つの目的
● 苦情の原因を明らかにする
● 必要な是正措置を行う
● 同じ問題を繰り返さないための再発防止につなげる
つまり、
苦情受付 → 事実確認 → 原因分析 → 是正措置 → 再発防止 → 記録・管理
という一連の流れを適切に運用することが重要です。
苦情への対応が不十分だと、顧客との関係悪化だけでなく、警備業務そのものの品質低下や、公安委員会による立入検査などの場面で管理状況を説明しにくくなる可能性があります。
そのため、「苦情が発生したときだけ対応する」のではなく、あらかじめ苦情処理の方法を定めておくことが重要です。
苦情は「依頼者」だけが対象ではない
警備会社が注意したいのが、苦情の対象者です。
苦情は、契約している依頼者から寄せられるものだけとは限りません。
実務上は、警備業務に関連して寄せられた以下のような申し出についても、内容を確認して記録することが重要です。
苦情の例
● 契約先・依頼者からの指摘
● 施設利用者からの申し出
● 周辺住民からの苦情
● 歩行者・通行者からの指摘
● ドライバーからの交通誘導に関する申し出
● 来場者からの苦情
● 電話・メールによる申し出
● Webフォームからの問い合わせ
● SNSや口コミサイトへの投稿
● 匿名による申し出
例えば、
「警備員の挨拶がない」
「交通誘導が危険だった」
「警備員が持ち場を離れていた」
「制服の着方がだらしない」
「依頼した業務と実際の対応が違う」
といった内容も、警備業務に関する改善につながる情報として扱うことができます。
1号警備に該当する施設警備、2号警備に該当する交通誘導警備など、警備の種類や現場によって発生しやすい苦情は異なります。
また、機械警備に関する問い合わせや、警備員が使用する用具・装備に関する申し出なども、内容によっては確認の対象になります。
2026年版|警備業の苦情処理で重要なポイント
苦情処理では、単に「対応した」という記録を残すだけではなく、どのような事実確認を行い、原因をどう判断し、どのような改善を行ったのかを明確にすることが重要です。
特に次の3点を意識しましょう。
1.苦情の受付範囲を狭くしない
依頼者からの苦情だけでなく、警備業務に関係する第三者からの申し出についても内容を確認します。
匿名の申し出など、申出者の氏名・住所・連絡先などを確認できない場合でも、内容が具体的であれば、記録を残しておくと管理上有効です。
申出者の情報を記録する場合は、苦情処理に必要な範囲で管理し、関係のない情報まで過度に記載しないことも重要です。
2.「注意した」だけで終わらせない
苦情処理簿に、
「警備員に注意した」
「本人に指導した」
「謝罪した」
とだけ記載するのでは、実際にどのような対応を行ったのか分かりません。
例えば、
「6月10日、現場責任者が該当警備員から状況を聞き取り、配置図と当日の勤務状況を確認した。その結果、立哨位置の認識に相違があったため、配置位置を再確認し、本人へ指導した。」
というように、確認した事実・原因・対応内容まで具体的に記録すると、後から経緯を確認しやすくなります。
必要に応じて本人から書面による説明を受けたり、関係資料を添付したりしておく方法もあります。
3.再発防止まで記録する
苦情処理では、個人への注意だけで終わらせず、同じ問題が再発しないための対策を検討します。
例えば、
● 該当警備員への追加指導
● 現任教育での事例共有
● 教育計画書への反映
● 配置図の見直し
● 業務マニュアルの改訂
● 現場巡察の強化
● 責任者による確認
● 全警備員への注意喚起
などです。
法定教育や社内教育の内容へ反映させることで、苦情を単発の問題ではなく、組織全体の改善につなげることができます。
苦情処理簿とは?
苦情処理簿とは、警備業務に関して寄せられた苦情について、受付から調査、対応、処理結果までの経過を記録・管理するための帳簿です。
紙の帳簿だけでなく、会社の管理方法に応じて一覧表や電子データなどで管理する方法も考えられます。
重要なのは、後から必要な記録を確認できる状態にしておくことです。
苦情処理簿を整備しておくことで、
● いつ苦情を受けたのか
● 誰からの苦情なのか
● 何が問題だったのか
● どのような調査をしたのか
● 原因は何だったのか
● どのような改善をしたのか
● 誰が対応したのか
を後から確認できます。
また、苦情の内容を蓄積することで、同じ問題が繰り返されていないかを分析し、教育や業務改善に利用することもできます。
営業所や現場ごとに苦情を区分して一覧化すれば、「どの施設で」「どの種類の苦情が」「どの程度発生しているか」も把握しやすくなります。
苦情処理簿に記載する内容
苦情処理簿では、関係法令や自社の運用を確認したうえで、必要な事項を適切に記録するとともに、実務上必要となる対応経過も分かるようにしておくことが重要です。
基本的な記載項目
1.苦情申出者の氏名
2.苦情申出者の連絡先
3.苦情の内容
4.原因究明の結果
5.弁明・説明の内容
6.改善措置
7.処理担当者の氏名
さらに、社内管理上は次の項目も加えておくと便利です。
● 受付年月日
● 受付時間
● 受付方法
● 受付者
● 営業所の名称
● 営業所または現場の所在地
● 現場名・施設名
● 警備業務の区分・種類
● 調査内容
● 原因分析
● 再発防止策
● 処理完了年月日
● 管理者確認
● 添付資料
苦情処理簿の様式を会社内で統一しておくと、担当者による記載内容のばらつきを防ぎやすくなります。
苦情処理簿で重要なのは「記録の具体性」
苦情処理簿では、抽象的な表現を避けることが重要です。
NG例
「警備員に注意した。」
これだけでは、何について注意したのか、どのような事実が確認されたのか分かりません。
OK例
「6月10日、現場責任者が該当警備員へ聞き取りを実施。当日の配置状況と配置図を確認した結果、立哨位置の認識に相違があったため、指定位置を再説明し、その場で改善を指示した。」
さらに、
「6月15日まで現場責任者による巡察時の確認を強化し、7月の現任教育で事例を共有する。」
まで記載すれば、是正措置と再発防止策まで確認できます。
「誰が・いつ・どこで・何を確認し・どのような結果となったのか」を意識すると、具体的な記録になります。
苦情処理の標準フロー
苦情対応は、次の流れで管理すると整理しやすくなります。
STEP1|苦情を受け付ける
電話、メール、現場での口頭、依頼者経由など、さまざまな方法で苦情が寄せられます。
苦情を受けた担当者は、受付年月日、時間、申出者、連絡先、苦情内容などを確認して記録します。
STEP2|現場責任者・管理者へ報告する
受付者だけで判断せず、必要に応じて現場責任者や管理者へ速やかに報告します。
特に事故や安全に関係する苦情は、早期に情報共有することが重要です。
STEP3|事実確認を行う
苦情をそのまま事実として扱うのではなく、客観的な事実を確認します。
確認方法の例
● 警備員への聞き取り
● 現場責任者への聞き取り
● 依頼者への確認
● 現場・施設の確認
● 配置図の確認
● 配置表の確認
● 業務日報の確認
● 写真・映像の確認
● メールなどの関連書類の確認
● 必要に応じて本人の弁明・説明を確認
写真や映像を利用する場合も、苦情処理に必要な範囲で確認し、適切に管理します。
STEP4|原因を分析する
原因を警備員個人の問題だけに限定しないことが重要です。
例えば、
● 警備員の接遇・態度
● 業務手順の理解不足
● 配置指示の不備
● 教育不足
● 現場環境
● 契約内容との認識相違
● マニュアルの不足
● 責任者からの指示不足
など、複数の観点から原因を確認します。
STEP5|是正措置を行う
原因に応じて具体的な改善を行います。
是正措置の例
● 警備員への指導
● 追加教育
● 配置変更
● 業務手順の見直し
● 配置図の修正
● 依頼者への説明
● 必要に応じた謝罪
● 社内規定やマニュアルの見直し
STEP6|再発防止策を実施する
個人への指導だけで終わらず、同じ問題が起きない仕組みを考えます。
例えば、
「挨拶ができていなかった」
という苦情であれば、
● 該当警備員への指導
● 接遇教育の実施
● 現場巡察の強化
● 全員への事例共有
● 教育計画への反映
などを行います。
STEP7|苦情処理簿へ記録する
受付から処理完了までの経過を整理し、関連する書類と一緒に管理します。
記録の保存方法や保存期間については、関係法令・会社の規定・文書管理ルールを確認し、必要な期間、確認できる状態で保管することが重要です。
STEP8|管理者が確認する
最後に、対応内容や再発防止策について管理者が確認します。
これにより、
苦情 → 調査 → 原因分析 → 是正 → 再発防止 → 確認
という一連の流れを明確にできます。
立入検査で確認されやすい苦情処理のポイント
警備会社が日頃から確認しておきたいポイントは次のとおりです。
① 苦情処理簿が適切に管理されているか
苦情が発生した場合に記録できる様式が備え付けられているか、営業所内で担当者が把握しているかを確認します。
紙で備付している場合も、電子データで管理している場合も、必要な記録を速やかに確認できる状態にしておくことが重要です。
② 記録が具体的になっているか
「注意した」「謝罪した」だけではなく、
● 何が起きたのか
● どのように調査したのか
● 原因は何か
● 本人からどのような説明・弁明があったのか
● 何を改善したのか
まで分かるようにします。
③ 苦情処理と指導記録がつながっているか
苦情を受けた結果、警備員を指導したのであれば、苦情処理簿と指導記録の内容が矛盾しないようにします。
苦情処理簿には「指導実施」と記載されているのに、指導記録が確認できないという状態は避けたいところです。
④ 再発防止策が明確になっているか
「今後気をつける」ではなく、
誰が・いつ・何をするのか
を具体的にします。
⑤ 関連資料を確認できる状態にしているか
必要に応じて、
● メール
● 写真
● 映像
● 配置図
● 配置表
● 業務日報
● 指導記録
● 教育記録
● 契約関係書類
など、苦情に関連する資料を確認できるように管理します。
よくある苦情と改善方法
①「警備員が挨拶をしない」
原因
接遇教育が不足している、または挨拶の基準が現場で共有されていない。
対応
● 該当警備員への指導
● 挨拶の基本動作を再確認
● 現場巡察を強化
● 現任教育で事例を共有
指導例
「挨拶がなかったことで、施設利用者の方が不安を感じたという申し出がありました。来訪者が近づいた際には、目を向けて明確に挨拶するようにしましょう。」
②「交通誘導が危険だった」
原因
配置位置や誘導方法に問題がある可能性があります。
対応
● 当日の配置状況を確認
● 警備員から聞き取り
● 配置図を確認
● 必要に応じて配置を変更
● 誘導方法を再教育
● 現場巡察を強化
交通誘導警備では、配置や誘導方法について資格者や現場責任者へ確認する必要が生じる場合もあります。
③「警備員が持ち場を離れていた」
原因
● 休憩方法の理解不足
● 交代手順の不備
● 現場責任者への報告不足
などが考えられます。
対応
● 休憩ルールを再確認
● 交代方法を明確化
● 責任者への報告を徹底
● 必要に応じて追加指導
④「依頼した内容と違う」
契約内容や現場での指示内容を確認します。
確認する書類
● 警備業務契約書
● 業務指示書
● 配置表
● 配置計画書
● 現場責任者の指示
● 当日の業務日報
契約内容と現場運用に相違があれば、警備員個人の問題だけではなく、会社側の管理体制や指示方法も見直す必要があります。
⑤「身だしなみが悪い」
対応
● 制服の着用状態を確認
● 名札・装備品を確認
● 出勤時のチェックを実施
● 身だしなみ基準を明文化
● 必要に応じて再教育
身だしなみについても、警備会社の信頼性や業務品質に関わるため、具体的な基準を定めておくと管理しやすくなります。
苦情対応時に避けたいNG対応
苦情を受けた際には、次のような対応を避けることが重要です。
NG① 感情的に警備員を叱る
まず事実確認を行い、本人の説明や弁明も確認します。
NG②「ちゃんとしろ」で終わる
具体的な改善行動を示します。
NG③ 苦情者の話だけで判断する
警備員、現場責任者、関係書類なども確認します。
NG④ 指導記録を残さない
苦情処理簿だけでなく、指導を行った場合は指導内容も記録します。
NG⑤ 再発防止策を考えない
同じ苦情が繰り返される場合、教育・配置・マニュアルなど会社側の仕組みも見直します。
苦情処理簿テンプレート
実務では、次のような項目を設定した様式を準備しておくと、苦情受付から処理完了までの流れを一元管理できます。
【苦情処理簿】
1.受付年月日:
__________
2.受付時間:
__________
3.受付者:
__________
4.苦情申出者:
__________
5.住所・連絡先:
__________
6.営業所名称:
__________
7.営業所・現場所在地:
__________
8.現場・施設名:
__________
9.苦情内容:
__________
__________
10.事実確認・調査内容:
__________
__________
11.原因究明・原因分析:
__________
__________
12.本人の弁明・説明内容:
__________
__________
13.改善・是正措置:
__________
__________
14.再発防止策:
__________
__________
15.処理完了年月日:
__________
16.処理担当者:
__________
17.管理者確認:
__________
18.添付資料:
□ メール
□ 写真
□ 映像
□ 配置図
□ 配置表
□ 業務日報
□ 指導記録
□ 教育記録
□ その他(______)
指導記録書も苦情処理簿とセットで管理
苦情の原因が警備員の業務上の行動や知識不足などにある場合、指導を実施することがあります。
この場合は、苦情処理簿だけでなく、指導内容も別途書面や電子記録として残しておくと、苦情から改善までの経緯を明確にできます。
【指導記録書】
1.指導年月日:
__________
2.指導者:
__________
3.指導対象者:
__________
4.営業所・現場名:
__________
5.指導の契機:
□ 苦情対応
□ 巡察での指摘
□ 依頼者からの要望
□ 業務上の不備
□ 身だしなみ
□ その他
6.事実内容:
__________
__________
7.原因分析:
__________
__________
8.指導内容:
__________
__________
9.是正措置:
__________
__________
10.再発防止策:
__________
__________
11.指導結果・本人の理解:
□ 良好
□ 普通
□ 不十分
本人コメント:
__________
12.次回フォロー予定年月日:
__________
13.管理者確認:
__________
「苦情→指導→改善」をつなげることが重要
苦情処理を単発のクレーム対応で終わらせないためには、関連する記録をつなげて管理することが重要です。
例えば、
苦情受付
↓
苦情処理簿に記録
↓
事実確認
↓
原因分析
↓
警備員への指導
↓
指導記録を作成
↓
再発防止策を実施
↓
現場巡察・教育でフォロー
という流れです。
このように管理しておけば、苦情が発生した際に「誰が、いつ、どのように対応し、どのような改善を行ったのか」を確認しやすくなります。
苦情処理簿、指導記録、教育記録などを一覧で確認できる仕組みを作っておくと、さらに管理しやすくなります。
苦情処理を警備員教育につなげる
苦情処理は、問題が発生した後の対応だけに使うものではありません。
苦情の内容を分析することで、警備員教育の改善にも利用できます。
例えば、1年間に、
● 挨拶に関する苦情が多い
● 交通誘導に関する苦情が多い
● 持ち場離脱に関する苦情が多い
● 身だしなみに関する苦情が多い
という傾向が分かった場合、その内容を教育計画に反映できます。
苦情情報を教育へ反映する例
苦情:挨拶に関する指摘が増加
↓
原因:接遇教育が不足
↓
対策:教育計画書に接遇教育を追加
↓
現場で実施
↓
巡察で確認
↓
改善状況を記録
このサイクルを回すことで、苦情を業務品質向上のための情報として活用できます。
苦情処理で管理者が確認したいチェックリスト
苦情が発生したら、次の項目を確認しましょう。
苦情受付
□ 苦情内容を記録した
□ 受付年月日・時間・受付者を記録した
□ 申出者の情報を確認した
□ 現場責任者・管理者へ報告した
事実確認
□ 警備員へ聞き取りを行った
□ 現場責任者へ確認した
□ 配置状況を確認した
□ 必要な書類・資料を確認した
□ 必要に応じて本人の説明・弁明を確認した
原因分析
□ 警備員個人の問題か確認した
□ 教育上の問題を確認した
□ 配置・指示の問題を確認した
□ 契約内容との相違を確認した
是正・再発防止
□ 必要な指導を行った
□ 改善措置を記録した
□ 再発防止策を決定した
□ 必要に応じて教育へ反映した
□ 管理者が最終確認した
記録・保管
□ 苦情処理簿を作成した
□ 指導記録との整合性を確認した
□ 関連資料を添付・関連付けした
□ 定められた方法で保存・保管した
□ 必要な期間、確認できる状態になっている
苦情処理を適切に管理するメリット
苦情処理を適切に行うことで、警備会社にはさまざまなメリットがあります。
1.業務品質を改善できる
苦情を分析することで、現場の問題点を発見できます。
2.同じトラブルの再発を防止できる
原因を記録して改善することで、同様の苦情を減らせます。
3.警備員教育に活用できる
実際の現場事例を教育へ反映できます。
4.管理者が現場状況を把握しやすくなる
苦情を営業所・現場・種類ごとに一元管理することで、問題が発生している場所や傾向を把握できます。
5.立入検査への備えになる
苦情の受付から処理、改善までの経過を書類として整理しておけば、管理状況を説明しやすくなります。
警備会社の苦情処理は「記録して終わり」ではない
警備業における苦情処理で重要なのは、苦情処理簿を作成することだけではありません。
大切なのは、
「苦情を受ける」
→「事実を確認する」
→「原因を分析する」
→「改善する」
→「再発を防止する」
→「教育・業務改善につなげる」
という仕組みを会社として運用することです。
特に苦情処理簿は、「何が起きたか」だけでなく、「なぜ起きたのか」「どのように改善したのか」まで分かる記録にすることが重要です。
また、苦情処理簿と指導記録、教育記録、配置記録、契約関係書類などの内容に矛盾がないよう、関連資料を一貫して管理することも大切です。
営業所に備え付ける帳簿・書類の種類や保存方法、関係する法律・施行規則・公安委員会の取扱いなどについては、最新の規定を確認しながら運用する必要があります。
警備会社の規模が大きくなるほど、Excelや紙だけで苦情・指導・教育・配置などを個別に管理することは難しくなります。
そのため、苦情処理を含む警備業務の管理情報を一元化し、「記録するだけ」ではなく「次の改善につなげる」仕組みを整えることが、安定した警備業務の運営につながります。